HOME > 医療従事者・公的機関の皆様向けトップ > 資器材選びの基準

2009年、新型インフルエンザ(H1N1 A型)の流行を受けて多くのメーカーがマスクを販売しました。しかし、国民生活センターはウィルス対策をうたったマスクの表示に関して「各マスクは高いウィルス捕集効率をうたいながらも、本当に表示どおりの性能が得られているのか疑問が持たれる」とレポートしています。 (2009年11月27日報道発表)
パンデミック発生時の被害を最小限に食い止めるためには、 「パンデミック発生時に想定される状況に対応する機能を保持」「院内感染防止などを防ぐための厚労省等の各種基準を満たす品質を保持」する資器材を選択することが重要だと、私たちは考えます。


個人防護服
- 公的な第三者機関で検査を行い、JIS規格等を満たす性能を有するものとして証明された素材であること
- 質量(g/㎡)《JIS L 1906(一般長繊維不織布試験方法)》
- 引張り強さ・引裂き強さ(N)伸び率(%)《JIS T8115(化学防護服-分類、表示及び性能要求事項)》
- 耐水度(cm)《JIS L1092 A法(繊維製品の防水性試験方法)》
- 透湿性(g/㎡・h)《JIS L1099 A-1法(繊維製品の透湿度試験方法)》
- 人工血液バリア性《JIS T8060 D法(血液及び体液の接触に対する防護服-防護服材料の血液及び体液に対する耐浸透性の求め方-人工血液を用いる試験方法)》
- ウィルスバリア性 《JIS T8061 D法(血液及び体液の接触に対する防護服-防護服材料の血液媒介性病原体に対する耐浸透性の求め方-Phi-X174バクテリオファージを用いる試験方法)》

手袋
- 水の浸透がなく、たんぱくアレルギーをおこしにくい素材であること
- 手首にフィットし、細かな作業がしやすい素材・形状・サイズを有すること
- 手首に防護服と手袋の隙間ができないような長さを有すること

ゴーグル
- バンド付きの密閉型で、矯正めがね及びマスクと併用可能なものであること
- レンズについては、耐衝撃性が高いポリカーボネート製で、防曇・防傷処理加工がされているものであること
- JIS又はEN、ANSI規格適合品であること
- アルコール清拭による消毒で再利用可能であること
- 衛生を保持するため、1個ごとに個別包装すること


マスクN95
- マスクは顔面に隙間なくフィットし、会話によるあごの動きによってもずれにくい3面立体構造であること。
- NIOSH(米国労働安全衛生研究所)規格であるN95合格品であること
- NIOSH(米国労働安全衛生研究所)規格であるN95合格品など、スタンダードプリコーションに従った、高品質製品であること



陰圧テント
- CDC(米国疾病管理予防センター)による結核感染防止ガイドラインに準拠していること
- 室内空気はHEPAフィルターを通して排気する
- 陰圧装置内にHEPAフィルターを補填する目的で紫外線殺菌装置を設置する
- 室内空気の換気回数を1時間に12回以上とする
- 室内・外の気圧差が2.5Pa以上の陰圧を保持するのに十分な吸気・排気流量をとる
- 室内の空気はHEPAフィルターを通過した後に再循環可能とする
- 快適な冷暖房環境を実現できること
- 長期間設営を想定し様々な天候に耐えうること
- 小さく梱包でき、保管や運搬の際の利便性が高く、簡単かつ素早く設営・収納できること


人工呼吸器
- タービン等を内蔵しており、エアー配管が無い病棟や陰圧テントでも使用可能であること
- バッテリーで長時間作動し、停電時にも使用できること
- 換気量モニターを有し、なおかつ患者の呼吸状況を正確に把握する為のグラフィックディスプレイを有すること
- 操作が簡単で安全であること
- メンテナンスが最小限であること
- 広範囲の患者に対して使用可能であること
- 駆動源(電源・ガス)以上、低圧、高圧、回路外れアラームを有すること
- 急性呼吸不全の呼吸管理には最低限、1回の換気量、換気回数、吸入酸素濃度、PEEPの設定が可能であること


ポータブルレントゲン
- 緊急整備された施設内で運用可能であること
- 撮影術者と患者の接触時間を短縮できるよう、容易に操作可能であること
- 汚染を最小限にするために、装置表面積が小さいこと
- 撮影後の画像をすぐに確認可能であること
- 通常の電源設備(100V)対応であること


簡易陰圧装置
- 既存病室を、短時間・低コストで「陰圧隔離病室」に変えられること
- 効果的な空気清浄機能を備えていること
- CDC(米国疾病管理予防センター)による結核感染防止ガイドラインに準拠していること
- 室内空気はHEPAフィルターを通して排気する
- 陰圧装置内にHEPAフィルターを補填する目的で紫外線殺菌装置を設置する
- 室内空気の換気回数を1時間に12回以上とする
- 室内・外の気圧差が2.5Pa以上の陰圧を保持するのに十分な吸気・排気流量をとる
- 室内の空気はHEPAフィルターを通過した後に再循環可能とする


消毒液
- 化学物質排出把握管理促進法(化管法)におけるPRTR制度に対応していること
- 医薬品副作用被害救済制度が適用されること
- 厳格な要求水準(米国FDA(米国食品医薬品局)におけるTFM規格など)を満たす商品であること
- 手荒れに配慮した高品質商品であること